かしわの木
2018-10-02

「小さい頃の経験は、人生の大きな経験値につながる」

2学期になってから、園児みんなで、2つの大きな行事を行い、経験をすることができました。
一つは、8月28日にいさりび鉄道に乗って、茂辺地まで遊びに行ったことです。このことが持つ意味は、園児たちに子どもなりに旅をすることを感じさせ、経験させたいと考えました。非日常的でのんびりと車窓から、周りの様子をゆっくり見たり感じる経験をさせました。また、茂辺地で展示されている北斗星車両の中も見学し、寝台車というものを感じることができました。
この経験はゆったりとした中で車窓から動く風景を目で追いながら脳に納めていくという経験で、心理学ではプルースト効果と言って成長によい効果があります。

もう一つは、9月18日に函館山に登りました。
函館山は2合目の登りはじめから、傾斜のきつい山道が頂上まで続きます。毎年登っているので、年長は今までの経験値から登るスピードなどを感じ取りながら登り始めます。
辛いことに向かう時でも、自分の気持ちをしっかりと持つことができる子どもに育ってきているからだと思います。
速い子で40分くらい、ひよこ組の満3歳児でも1時間ほどで登ることができました。
この経験は、このぐらい頑張れば、苦しいけど目標が達成できるという経験値を得ることができています。

このようなインパクトのある経験を5歳頃までにすることは、その人間の一生の経験値として、その人の脳にしっかりとインプットされます。
その経験値とは、幼少・年少期の経験の蓄積によって得られた自分なりの法則で、その子の基礎能力の積み上げに大きく繋がっていきます。
たくさんの経験から自分自身で確信を持つことのできることを知恵として取り込んでいくことです。子ども時代に自分で作り上げた経験値をしっかりと持つことが重要になってきます。
この考え方は認知科学の分野で人間の成長を考える時にとても大事な基礎能力の成長のとらえ方になっています。
私は、たくさんの行事の中から、よい経験をそして、経験値をしっかり持たせることが子どもの成長にはとても大事であると考えています。
このようなことは特に幼少期の遊びの中でたくさんえることが多くできます。

                       園 長  伊 勢  昭